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毛利コレクション特集展「在野の考古学をひも解くー交流と蒐集ー」

概要特集展の見どころ ―浮かび上がってきた、在野の考古学者との交流と蒐集―
 
 多種多様な資料によって構成され、その数は10万点を超えるといわれる「毛利コレクション」。このうち考古資料群は、明治末年から昭和初期にかけて、毛利総七郎と遠藤源七が石巻周辺の遺跡の発掘調査を行い、精力的な収集活動によって築き上げたものです。彼らが共同管理した考古資料群は、毛利家に建てられた「石巻考古館」で公開されてきました。
 石巻市博物館では、令和4年度に地域展「毛利総七郎・遠藤源七の考古コレクション-明治・大正・昭和戦前期の発掘と蒐集-」を開催し、毛利コレクションの手紙や発掘日誌の分析から、考古資料群の形成過程を明らかにしてきました。その後、被災した毛利コレクションの考古資料群の再整理を進めるなかで、国指定重要文化財「岩版」等を毛利に譲った登米郡南方村の高橋清治郎、鳴子で私設考古博物館を運営していた山口仁道らの旧蔵資料群を確認し、「蒐集」の実態がより明確になりつつあります。
 今回の特集展では、大正・昭和戦前期の宮城県内における在野の考古学研究者らの交流、そして毛利・遠藤の考古資料の蒐集活動に焦点を当てていきます。
 
用語解説「在野(ざいや)」:大学等研究機関に属さず民間で研究すること。
    「蒐集(しゅうしゅう)」:研究やコレクションを目的に集めること。
主な展示資料高橋清治郎旧蔵品(登米市 平貝貝塚出土品、網場貝塚出土岩版ほか)、
山口仁道旧蔵品(加美町 菜切谷廃寺出土品、県内出土縄文土器・須恵器ほか)、
群馬県出土埴輪、石巻市 合戦谷出土蕨手刀、湊出土蕨手刀、内藤政恒書簡、
松本源吉書簡ほか 
※重要文化財「岩版」の展示期間は、7/15(土)~8/20(日)、10/21(土)~11/12(日)になります。
会期2023年7月15日(土)~11月12日(日)
会場石巻市博物館 常設展示室内毛利コレクション展示室
開館時間午前9時~午後5時(最終入館は午後4時30分)
休館日月曜日(祝日の場合は翌日休館)
※会期終了後、毛利コレクション展示室は展示替えのため11月17日(金)まで閉室します。
観覧料一般300円/高校生200円/小中学生100円
※20名以上の団体は2割引
※土・日・祝日及び夏休み期間、小中学生のみなさんはゆうゆうパスポートの利用の場合、無料で観覧できます。
主催石巻市博物館
関連講座「毛利コレクションの考古資料群をひも解く」

日時:令和5年10月21日(土) 13:30~15:30
会場:マルホンまきあーとテラス 大研修室
講師:泉田 邦彦(石巻市博物館 学芸員)
定員:80名(参加無料、申込不要、先着順)
 
講座の概要
 毛利総七郎・遠藤源七の形成した考古資料群について、当時の書簡を読み解き、その形成過程を明らかにします。また、彼らと交流のあった登米の高橋清治郎、鳴子の山口仁道の旧蔵資料群をはじめ、コレクションの概要や特徴についてもご紹介します。